WEEK神山|新しい「いつも」に出逢う

大きなイチョウの木の下で

2023/12/04

神山には、有名なイチョウの木が2本あります。

 

1つは、神領の大久保地区に立つ「乳イチョウ」もう1つは、上分の中津集落というところに立つ「満月イチョウ」

この2つの木は神山の人にとっては馴染みの木。

紅葉を迎える少し前から主要道路には案内用の旗が掲げられ、夜にはライトアップが施されました。

大久保の乳イチョウ

大久保地区の眺め

そして今年は、11月23日に大久保のイチョウ祭り、12月1日に満月イチョウ音楽イベントが開催されました。

私は後者の満月イチョウのイベントに行ってきたので、その様子を少しお届けします。

 

少し離れたところに車をとめ、そこから少し坂をのぼりながら歩いていったのですが、車を降りてすぐにまんまるのイチョウがライトアップされているのが見えてきました。

 

会場に近づくにつれてDJさんの流すBGMも聴こえてきてとても雰囲気が良く、神山のいつもの静かな夜とは真逆で新鮮なムードが漂っていました。

満月イチョウは樹齢100年ほどの木で、不思議なくらい葉っぱがまんまると付き、
黄色く色づくとまるで満月のように見えることからその名が付けられました。

そんな満月イチョウの周りにぐるりとベンチが組まれ、ライブのときは素敵なステージに。
このイベントは、風の谷の里という屋号で活動されている吉田さんが発起人となり開催され、ベンチの木材集めから制作まで、実費で実現されたそうです。


なんといっても、この満月イチョウを主役にしたステージが最高で、音楽も演奏する姿もイチョウの木に包まれるように感じられました。

 

その試みも、空間も、とても素敵で心地よく、自分の住んでいる町にこういう場所や機会が生まれることが、いかに豊かであるかをあらためて感じることのできる時間でした。

メインイベントのライブは、神山で活動されているSpring siestaというバンドが演奏してくれました。
ゆったりとしていて、自然と体が動いてしまうようなリズムとメロディーはとっても心地よくて、身も心もも温まりました。

1本の大きな木があることで、みんなで上を見上げたり、遠くから眺めたり、そこに人が集まってきたりすることが不思議にも感じます。
季節を愛でるということは、自然の移り変わりを楽しむということだけじゃなくて、それを人と共有することでさらに豊かさが増すものだよな、と感じた夜 でした。

これからどんどん寒さを増していく神山ですが、澄み切った空気やストーブの匂い、冬らしい香りが私はとても好きなので、冬の始まりに少しワクワクしています。

12月4日 美波

 

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