WEEK神山|新しい「いつも」に出逢う

宿のオープンデータ6月分とこの半年の統括

2023/07/27

みなさん、こんにちは。
1月に新しい取り組みとして、集計、記事の制作をさせてもらうようになり、6回目の公開になりました。
今回は、半年分のデータが集まったということで、いつも通り6月分の集計結果に加えて、1~6月の統括版の2本立てでオープンデータ公開します。

番外編もスペシャルバージョン!分量多めですが、ぜひ最後までお付き合いください。

※オープンデータとは何かについてはこちらの記事をご覧ください
→【新しい取り組み】宿のオープンデータ1月分

 

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✦集計項目と内訳
①泊数(1泊/2泊/3泊以上/5泊以上)
②滞在目的(仕事/視察・フィールドワーク/観光・レジャー/イベント)
③年代(60代以上/50代/40代/30代/20代/中高生/小学生/未就学児)
④男女比
⑤1グループの人数
⑥地方(北海道・東北地方/関東地方/中部地方/関西地方/四国地方/九州・沖縄地方/海外)
⑦移動手段(自家用車/レンタカー/公共交通機関/その他・不明)
⑧夕食利用人数
⑨リピート率(これまでに3回以上利用してくれている方をカウント)
⑩きっかけ(SNS/メディア・インターネット/紹介・知人)※分かる範囲での集計

①泊数
「6月分」

6月は、1泊利用が中心で、半年間で最多でした。3月以降、長期滞在を伴うワーケーション利用が続いていましたが、今月はなかったことが理由として挙げられると思います。

「1~6月合計」

年間を通して1泊利用がやはり半数以上を占めていますが、春以降は個人・企業含めワーケーションやゆったりとした時間を過ごす目的など幅広い方に長期滞在でも利用していただきました。

②滞在目的
「6月」

前月との比較で、観光の割合が約10%減り、その他の目的の方がそれぞれ少しづつ多い結果になりました。6月も前月までに引き続き、町に関わる企業団体や、まちやWEEKともつながりの深い方の企画する視察ツアーで利用していただきました。

イベント:視察ツアー、町内・関係企業研修、教育系イベント・自然アクティビティ
観光:知人・家族訪問、徳島全域の旅行、お祝い
仕事:町内の教育関係、宿とつながりのある方との仕事
視察:個人、行政、自然環境系の視察

「1~6月合計」

平均値は仕事と視察、観光、イベントで1/3ずつかなあと思っていたところ、近い結果でした。宿の傾向が掴めてきた感じがして嬉しくなりました。
よく利用してくれている団体の宿泊のタイミング、観光のハイシーズン・オフシーズンなどでの変動はありますが、基本的なバランスはこのグラフにかなり近いかなと納得しました。

また、集計していて、観光と視察の線引きが難しいということを感じます。研修や視察という名目ではなくとも、まちに関心を持って訪れる人は多い印象で、そこの部分をうまく表現することが、宿の目線で神山を見える化するよいデータにつながるのかなと改善の余地も感じています。

③年代
「6月」

年代に関しては、3月以降大まかにはグラフは同じような形をしていますが、詳細を見ると、先月同様60代以上は平均的な人数に、かつ旅行需要が落ち着き20~30代の方の割合は先月よりも少なくというデータになりました。

「1~6月合計」

18-20代~50代がほぼ均等に大多数をしめるような結果になりました。年齢に関して割合に変化が現れやすいのは、時期による「観光」客層の違い、「イベント」のテーマによる集まる年齢層の違いなのかなと半年間の集計から感じました。

④男女比
「6月」

今月もほぼ半数ずつです。

「1~6月合計」

性別は毎月ほぼ半分にきれいに分かれていて、これ以上深める部分はないようにも感じます。

⑤1グループの人数
「6月」

下の半年合計のグラフとよく似たものになりましたが、若干、3人以上6人未満のグループが多いです。
この内訳をみてみると、家族旅行と仕事、視察利用の人が均等に含まれていました。

「1~6月合計」

それぞれ、どのような人が利用してくれているのか見てみたところ、1~2人は観光のお客さんが圧倒的に多く、3人以上はいろんな方が混ざっています。5人以上は視察ツアーやイベントごとなどがメインでした。

⑥地方別
「6月」

これも下の半年の合計と同じような割合になりました。やはり、毎月関東からのお客さんが最多です。インバウンド、海外から帰国中の日本人の方なども年明けから継続しており、なかには、神山の知人に会いに来ているという方もいらっしゃいました。神山の人が人を呼ぶグローバルな規模感を感じました。

「1~6月合計」

関東からのお客さんが毎月一番多く、その他はアクセスのよい地域ほど多いです。

⑦移動手段
「6月」

5月、6月は公共交通機関を利用して神山に来る人は減り、ほとんどのお客さんが自家用車やレンタカーを使っています。

「1~6月」

基本的には自家用車やレンタカーを使う場合がメインですが、バスも全体の1割強利用されています。春はもう少し増えます。

⑧夕食利用
「6月」

6月は研修ツアーで1泊の団体利用が何組かあり、交流会形式での夕食が全体の半分を越えました。

「1~6月」

これまでの半年はイベントや交流会は団体利用のお客さん、牟岐WEEKの夕食などでした。
7月はWEEKごはん(夜営業)をしたり、8月以降もイベント的な利用が増えていく見込みです。

⑨リピート率
6月は4%です。
1月からの合計では、11%でした。

⑩きっかけ
「6月」

今月も関係性のある方たちが企画している視察ツアーなどで多く利用していただき、その文脈で来てくださった人が多数でした。
リピート率ときっかけは次回すこし見せ方を変えてみたいなと思っています。

「1~6月合計」

神山の町のことや宿のことをSNSやインターネットで知って来てくださる方もたくさんいらっしゃいますが、宿を利用したことのある方からの紹介や、なかでも関係性の深い方が紹介してくださるお客さんが多いのはこの宿の大きな特徴です。

【番外編】みんなの気になるWEEKのFAQ
Q1.神山まるごと高専が開校して、来る人は増えましたか?
→Answer.
宿に来る方からまるごと高専というワードを聞く機会はとても多く、神山に生まれた新しいプロジェクトとしての注目度の高さを日々感じています。一方で、神山のまちづくりが注目されるようになったこれまでの10年くらいの間、まちや、そこに生まれる新しい取組に関心を持って、絶えずたくさんの方が神山に足を運んでくれていて、その時々にトレンドが移り変わってきました。

Q2.スタッフはどんな人たちですか?(移住者ですか)
→Answer.
宿の代表の神先さんと奥さんは神山塾をきっかけに神山へ移住してきました。その他は私を含め徳島が地元でUターンしてきたスタッフや、近くの高校に通う高校生など。また、メンテナンスや石積みなどスポット的に携わってくれる人たち、WEEKや神山での暮らしに興味を持ってインターンに来てくれるスタッフがいるときもあります。

Q3.まちで活躍している人は移住者が多いですか?
→Answer.
町内でお店を持ったり、事業を始めたり、まちに必要とされる仕事をしている方が、移住して来ている方の中にはたくさんいます。それだけではなく、町内には住んではいないけれど頻繁に来町し関わっていたり、通勤している関係人口も沢山いる印象です。そして、地域で生まれ育ったおじいちゃんおばあちゃんや、まちの先輩たちもまたここでの暮らし、遊び方、知恵を教えてくれる大事な存在です。

【神先さんのコメント】

オープンデータを公開しはじめて半年が経ちました。データも積みあがっていき、それなりに考察できるようになり、改めてなんでこんなことをしているのかと自問自答する機会が多くなりました。
良かった点は、感覚値と実際値のギャップを減らすこと、データベースで議論ができること、よく聞かれることをオープンデータで提示できること。予想外だったことは担当してくれているユイナちゃんの視座が上がり、俯瞰(経営目線)で仕事を見れるようになったこと。共通言語があることでよりリアルな話ができて楽しいです。
課題点は、まだデータが少ないことから淡々と積み上げていくことへのモチベーションの維持、もっと知ってもらうための伝達手段の工夫、他のお店を巻き込めていないことです。まだまだ試運転なので、すぐに何かをとはいかないですが、短期、中期のゴール設定はいるなと思います。
また以前のデータとの接続も必要で、データを通して宿を解剖していくことも必要です。
そのあたりを念頭におきながら、後半戦も試行錯誤していきたいと思います。

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6月は宿泊者数そのものが落ち着く傾向にあるのですが、集計結果はどれをとっても半年分のデータととてもよく似ているデータになったなと感じました。6月は季節的な特徴は薄い反面、幅広い宿の客層に利用してもらえている月でもあるとわかりました。

半年分のデータを見て思うことは、母数が大きくなってきたことでよりリアルな数字に、神先さんからこれを始めるときに共有してもらった、ここがどんな宿なのかを見せるというオープンデータのイメージに近づいているということです。
一方で、一つ一つのデータが一般的なのかWEEKならではなのか、その数字がどのような意味を持つのか、難しいなと感じることも増えてきました。神山や宿の特徴をより納得のいく見せ方になるよう、改善したい点もいくつかあるので、少しずつ変化させていければと思います。

また、オープンデータをするなかで、宿を数字で見ることは、客観的に状態を把握する手段だと学びました。私自身は宿のコンテンツを作っていくことに対しては受け身な部分多いですが、それでも、毎月オープンデータに取り掛かりながら、どんな一か月だったかを振り返り、方向性と現在地を確認していく作業だなあと感じる瞬間もありました。これはここでの仕事でもそうですが、自分の日常に置き換えても(その場合は定性的なものが多くなりますが、、)活きることのような気がしています。

身近な人たちに見てるよーと言ってもらえたり、オープンデータの話題から話が広がることもあり、嬉しいです。ありがとうございます!(みんな、引き続き見てね!)
改善やインプットもしながら、取組みをよりよい形にしていきたいなと思います。

7/27 中野

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