『ことばの遠足』のこと
2025/04/02
みなさん、こんにちは。
今回は2月の最終週に開催した『ことばの遠足』の振り返り記事です。
この企画は、奈良を拠点に活動している大越はじめくんと、昨年11月に久しぶりに再会し、今後、宿で滞在プログラムをやっていきたいという話から、目の前を流れる鮎喰川に重ねて、水とことば(はじめくんはことばのスペシャリスト)をテーマにした2泊3日のプログラムです。
プログラム1日目。午後スタートで、はじめに雨乞いの滝へいきました。早朝に降った雪が少し残る凛とした空気と杉林から差し込む木漏れ日が心地よかったです。
それぞれ思い思いに周りの自然を観察したり、気になった石や枝を拾ったり、川の流れを感じながら登っていきます。
滝は気持ちよく流れていました。氷瀑しているところもあり、幻想的でもありました。
滝から戻った後は、ノートをつくりました。ノートの材料は裏紙や使わなくなった厚紙など。大人の図工の時間みたいで楽しかったです。
滝の道中で拾ってきた石や枝、葉っぱなども使います。
ノートができたらいろいろと書いていきます。
そして、できたノートを見せ合いながらコメントしていきました。(これは僕のノートで、ドローイングを右から描き出すのと左から描き出すので、描きやすさが違ったということを話しています)
その後は、眼下の河原に降りて、今回参加しているメンバーを連想した石を拾ってくるワーク。その人っぽい石を探します。
持ち帰って、それぞれ発表。石を通してその人を語ることは少し恥ずかしかったですが、ことばを石に置き換えて表現することで、ことばというものを改めて見つめ直すことができます。当日の思いつきワークでしたがとても良かったです。
夜ごはんをみんなで作って食べて、夜はそれぞれに過ごします。はじめくんがいろんな陶器をもってきてて、メンバーそれぞれに合うコップを選んだりもしていたようです。(僕は先に帰ってました)
2日目。朝ご飯をみんなで食べ、はじめくんの「ことばってなんだろう」についての軽いレクチャー。
ことばは情報と情緒の2つにわけることができるよとか、水みたいに人によって水量や流れの速さ、透明度も違うよねとか、話す場面、対峙の仕方でかわるよねとか。テキストにすると少し味気ないですが、えんがわで心地よく話をしてくれました。
そのあとは2人ペアになり、各お題でトークタイム。ゆっくりじっくりお互いの話を聞いたり話したりしました。それぞれがどんな道を歩んできたのか、過去を思い出す時間が多かったです。
ゆっくり話せる時間がこんな贅沢なことなのかと思って過ごしていました。毎日、隙間時間を埋めながら、さらにその隙間のないようなところにも何かを詰め込んでいる時間の使い方は、見直していかないとなと思わされます。
お昼に粟カフェでティータイムをはさみ、午後は別のペアでトークしました。
ノートを書いて、ごはんをつくってみんな食べて、雑談タイム。とてもゆっくり時間が流れていました。
今回の滞在に合わせた選書もよかったです。
最終日、朝ご飯を食べて河原へ。もう一度それぞれに合う石探しをしました。
この滞在を通して、何か変化があったのかということではなくて、石を探す行為そのものが、周りの景色をよく観察することになり、それがいいと思っています。
河原の大きな岩の上に集まって、この2日間の振り返りをしました。ことばは水のようなものという話から、その水がながれるプラットホームのようなものが実は大切なんじゃないかという話。平らな面もあるし、急下降したり、また昇ったり、たまりになっていたり。同じことばでも、それをどういった水脈で流すかで伝わり方がかわるねとか、ことばの水源は人で、その人のエネルギーを流すツールとしてことばっていうものがあるのかなとか。
今回のプログラムでは無理して話さなくてよくて、話も繋げなくてもよくて、その場で生まれたことばを大切にしていたような印象があります。誰も何も話さない時間もあって、でも、そこで聞こえるせせらぎや風の音、鳥の声(石もそう)と同じように自分たちが話していることばもあって、意味があるし意味がない、ことばというものをどうとらえるのかがポイントなんだろうなと思いました。
戻ってきて、自分たちが拾ってきた石を並べてみて、初日と最終日の違いを楽しみながら、感想を言いあい、ゆるっとプログラムが終わりました。
今回の遠足企画はお試しバージョンで、はじめくんと振り返りながら次はどんな遠足ができるか考えています。はじめくんの拠点がある奈良もいいねとか、いろいろことばで遊びながらアイデアを出し合うのが楽しかったです。
少しゆっくり、誰かと話をしながら過ごす時間。ガイドとともに五感を使って自然を感じて自分の中にあるいろんなことば(感情)を探していく旅のようなプログラムだったなと思います。
はじめくん、参加してくださったみなさん、ありがとうございました。