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宿のオープンデータ【2025年7~9月】

2026/01/19

いつもWEEK神山ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

オープンデータにつきましては、私、赤石(あかいし)が分析しております。

少し遅くなりましたが、2025年7月~9月の3ヶ月間のデータを集計し、記事を書いてみました。
過去データも一緒に掲載しておりますので、それぞれの観点で見ていただければと思います。

 

【過去のデータ】
宿のオープンデータで見る2024年
宿のオープンデータ12月分とこの1年の総括 (2023年)

【2025年のデータ】
宿のオープンデータ【2025年1月~3月】

宿のオープンデータ【2025年4~6月】

 

集計項目は下記の通りです。

①泊数(1泊/2泊/3泊以上/5泊以上)
②滞在目的(観光/仕事/視察・イベント)
③年齢(60代以上/50代/40代/30代/20代/中高生/小学生/未就学児)
④1グループの人数と構成
⑤エリア(北海道・東北地方/関東地方/中部地方/関西地方/四国地方/九州・沖縄地方/海外)
⑥リピート率と繋がり
⑦宿から出たゴミの数
⑧予約経路
⑨予約時期(リードタイム)
⑩稼働率

 

① 泊数

年間でも7月や8月は観光シーズンとなるため、泊数にどういった影響があるか見ていましたが、結果は微増ほどで数値に大きな変化はありませんでした。他の時期と比べ、変化が見えた部分としましては、連泊ゲストの内訳が少し異なっておりました。年間を通して1名利用の連泊が一定数あるのですが、今回の3カ月では、小さい子連れのファミリー層、また企業としての視察団体にも増加傾向が見られました。8月はレジャー層が中心となりますが、同施設に連泊ではなく、町内で1泊毎に宿泊施設を変えていくという方もいらっしゃいました。サウナ付き、温泉付きと町内の宿泊施設にも種類があるので、そこをユーザーが調べて独自で滞在方法を決めていたのが新たな気付きとなりました。

 

② 滞在目的

昨年比較では、観光目的が倍以上の伸びが見受けられました。8月は突出しており、お盆時期に阿波踊り需要も重なり、普段とは別のゲスト層をお迎えしました。

最近では、上記のカテゴリー訳で分類できないぐらいに、神山町観光や回遊の多様化が進み、半分仕事と半分観光の人がいたり、観光地を巡る人もいれば、何もしない人もいたり、自然を満喫したり、人に会いに来たり、お遍路したりと幅の広がりを感じます。大きく人を動かすようなスポットは少ないものの、種類としては豊富で、それが今もなお増加している段階です。観光と表現することも正解かどうか定かではありませんが、神山町に来る導線自体は広くあるという捉え方もでき、さらに細かい分析のためにも集計する観光カテゴリーの細分化も考えていきます。

 

③ 年齢

 

20代の動きが活発で、お遍路中心の60歳以上は鈍化しています。夏の時期は、少ないところを伸ばすというよりも、20代と30代をさらに広げて、そこに未就学児や小学生も付随して増加するのかなと見ています。川遊びがメインになっていますが、もう少しその他の具体的な遊び方の掘り起こしと提案に取り組んでいきたいと考えております。

他の特徴的な動きとしまして、夏の時期はフードハブ関連の視察が少し多かく発生しておりました。また、町内のどこと関連しているかで訪れてくる人の性別や年齢も異なり、フードハブ、農業関連は20代の方も多いのが特徴です。時期による視察の傾向にも偏りが見受けられるため、より分かりやすいデータ化することも必要と感じます。

 

④1グループの人数と構成

少し深堀ってみますと10代から20代の若年層は1人利用が少なく、50代以上はお遍路を中心に1人利用が多くなっている傾向です。仮に同一人物でも、1人で来た時と2人以上で来た時は町の楽しみ方や滞在方法が変わってきます。宿として出来ることとしまして、次回には来訪人数が変わるような提案も心掛け、奥行と幅のあるお話を日々お伝えすることも視野に入れております。

5人以上のいわゆる小団体につきましては、1度きりの宿泊が多いのが現状です。例えば、大学のゼミ活動等で、毎年必ず来る恒例行事のように、プログラムなのか、つながりなのか、踏み込んだ関係性を作っていければと考えております。

 

⑤エリア(北海道・東北地方/関東地方/中部地方/関西地方/四国地方/九州・沖縄地方/海外)

関西から来られる方が少し増え、インバウンドも同じく増加しております。内訳も特段変化がなく、レジャー層は関西、視察などのビジネス層は関東という傾向です。

インバウンドにつきましても毎月、全体の約10%程です。台湾や韓国からのゲストが半数近くおりました。ここの数値はなかなか思うように伸びませんが、不思議と大きく減少することもありません。徳島県全体として航空便など大きな枠組みの要因もあり、細かく調整できるところではありませんが、わずかでも来ていただいてるゲストより、情報収集に取り組んでおります。お遍路以外の方で、声が上がっていることとしまして、人とお話する場や時間が町内に少ないということです。景色は良いのはもちろんですが、同時に日本人、神山町民、インバウンド同士の旅行者等と接したいというこ意見がありました。都会など他エリアと比較されてるということではありますが、インバウンドの目線からすると、人との距離が遠く感じるということです。インバウンドばかりが集まるBARや飲食店、ホテルのラウンジ、観光案内所などなど、何かインバウンドの方でも楽しめるコミュニティスペースのような場があれば、滞在満足度も変わってくるのかなと分析してみました。

 

⑥リピート率と繋がり

7-9月のリピート率は6%、繋がりは21%でした。

普段は10%程あるリピート率ですが、世間的に人が動く長期休み、このような時期は新規層が増加します。リピートの方があふれているのか、もしくはリピートの方が繁忙期を避けているのか、傾向は様々です。残念ながら、前年の夏に来て、今回も来ていただいたという宿泊の方は存在しませんでした。感覚的にゆっくり過ごす別荘のような滞在を夏の神山町ではできるのかなと勝手に想像したり、ファミリー層や少し年配の方が毎夏に泊まりに来るといった流れの構築は現実的とも分析しております。町内でもキャンプ場や1棟貸しの宿がありますが、おそらく夏の時期が1番跳ね上がると予想しているので、他の動向が少し気になります。そのデータを集積することができれば、さらに明確な動きが見えてくると思います。

 

⑦宿から出たゴミの数

   可燃ゴミ     リサプラ         缶        ビン ペットボトル
        7月       6 (6)         4 (5)       3 (1)         7 (4)        6 (3)
        8月      10 (13)        12 (7)       4 (2)         2 (4)        7 (5)
        9月       5 (6)         7 (10)        1         4          4

※ ()内は2024年の値

稼働の増加に伴い、比例して全体的に増えておりますが、可燃ごみに関しましては減少傾向です。今まで以上に経費的観点を入れることで、特にホテル備品やアメニティまわりは、わずかなところですが、微調整も実現できると感じました。ごみの減少に直結させることができれば尚良いと捉えております。

またご宿泊ゲストのご協力も必要です。分別についてのインフォメーション時には、細かいところに対して、普段との差もあるため、抵抗感を少なからず感じます。神山町に泊まるというところで、不便とか不都合なども多いですが、そこを一緒に楽しんでいただいたりして、ごみの観点からも理解を深めてもらえれば私たちもうれしいです。

⑧予約経路

毎回フォームでの予約受けが大半を占めますが、フォーム内にも、すべてが新規層ではなく、町内とのつながりがある紹介に近い方が多数存在しております。データにはないですが、フォームにいきつくまでの経路にも目を向けています。若年層になればなるほど、インスタグラムやTiktokというのが大半ですが、SNS以外の販路が乏しく、定まっていないところは課題感として捉えております。世代によって刺さる部分は異なります。町内だけの広報誌や各事業者の紹介新聞など種となるような動きはあるので、拡張させていくことは面白いのかなとも思っています。県事業や瀬戸内DMOの事業の中で実際に利用していただいたり、取り上げられたりしながらも、何か効果測定が難しい状況です。神山町やWEEKにとってのらしさのある効果的な販促が何かというのを探っているところです。

 

⑨予約時期(リードタイム)

昨年比較し、さらにリードタイムが長くなり、早い段階で予約を確定してくれる方が増加しております。仕事や視察は比較的早くに予定が決まっていく傾向ですが、7月から9月のレジャー層でも、今回は早くに予約をしてくれており、WEEKへの目的意識を見ることができ、非常にありがたく思います。但し、見方を変えれば、選択肢の少なさから早くにおさえないと予約が取れないというイメージもでてきており、実際タイミングが重なり、お断りすることも何度か発生しました。神山町での観光コンテンツは、意外に年間を通して見えたり、体験したりできるものも多いので、少し分散を促すことで、いくつかある夏の繁忙期課題解消を狙っています。

⑩稼働率

全稼働で見た際に、7月は昨年より13%減少、8月は6%増加、9月は10%増加という結果になっております。増加の部分に関しましては、曜日問わず、満遍なく増えております。減少の部分のところで7月に着目して見ますと、金曜日以外の平日、そして日曜日の稼働がほぼ横一列で同じような数値になっており、分析が難しいところです。よくある傾向としまして、全体的に弱い平日でも、さらに強弱がついてくるのですが、WEEKに関しましては、どの曜日も変わらないというところで、今のターゲットとしましては天井が近づいているのかなと捉えることが出来ます。他エリアの同規模施設では、民泊とマンスリーのハイブリッド運営で年間計画を立てるなど工夫もしている中で、WEEKとしましても価格変動がない分、ウィークリーやマンスリー提案、ほかに日帰りデイユース提案など、宿泊方法の種類と幅をくっきり分かりやすく表現した方が良いのかなとも個人的には思いました。

 

わずかな変化ですが、ワークやダブルが減少し、ラージやグループが増加しております。人数で見ますと1名利用が少なくなり、複数名での利用が増えたということになります。課題である大部屋が5割稼働というところに近づいたというのは、大きな変化と捉えることができます。グループ層の内訳も様々で、帰省利用のファミリー、観光の女性グループ、観光に加えて、視察、大学の活動にて男性同士グループなど、グループ利用の層でも幅があるのは神山ならではと感じます。どうしても日々売上がいくらかというところを求めがちですが、どれぐらいの人数が泊まってくれているのかという部分に目を向け、神山町内に入ってくる人を増やすことを意識し、地域内循環をWEEKから作ることが重要と捉えております。溢れかえっているわけではありませんので、1人でも多く神山町内に入ってきてもらうということを追いかければ、自然に事業売り上げもついてくるのではと考えております。

 

(まとめ)

今回で分析を始めて3回目、月で数えると9か月分を実施しました。今まで各地で見てきた傾向としまして、エリア毎で入ってくる層は偏り、ベースとなる層が増えて年々固まっていくというのが基本的な動きです。

神山町に関しては、まだ年間での数値を見ていないので、掴み切れていない傾向も沢山ですが、独自の神山町らしさとして捉えれる傾向はいくつかあります。大きな特徴として、町内の既存の関わりの拡大から来るゲストは常に一定数おりますが、年々、その関わりの経路の増加は明らかです。継続して、町内の取り組みや事業が生まていることや、ワークショップやイベントもあちこちで開催され、関連する宿泊ゲストも様々な層が折り重なるように発生しております。ここまで幅のあるゲスト層が入り混じっているエリアは私にとって初めてで、神山町ならではなのかなと感じます。

とあるWEBデータで2025年、国内の統計としまして、ビジネス・シティホテルは稼働70%以上の高水準、リゾートホテルは50%前半、旅館は30%台ということが書かれていました。では、神山町にある宿泊施設はそれぞれどこに分けられるかというと、どこにも当て込むことはできないように思います。ホテルの方向性を分かりやすく表現するために、必要なカテゴリーだとは思いますが、その反面、カテゴリーの必要性も私は特に感じなくなりました。上記数値もエリア特性に大きく左右される中で、今後、神山町にいくつかある宿泊施設から町全体としてのホテルカテゴリーや、単体の新しいカテゴリーの生み出し等で、業界を変えていくような動きが出来ればと思ったりしました。

需要を掘り起こすことに加えて、市場を作る作業も同時に取り組んでまいります。

以上、繁忙期ともいわれている夏の時期の分析でした。

是非、何かの参考になれば嬉しいです!

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