WEEK神山|新しい「いつも」に出逢う

宿のオープンデータ12月分とこの1年の総括

2024/01/22

こんにちは!
昨年12月分のオープンデータ公開です。

昨年の2月にオープンデータのブログ更新をはじめ1年分になりました。
今回は、12月分の集計グラフと、最後に12月の特徴的な部分をまとめて紹介する構成になっています。
また、番外編は神先さんのアイデアで意外な切り口からのデータを書いています。ぜひ最後までご覧ください!

※オープンデータの取り組みとこれまでの記事についてはこちらをご覧ください。
【新しい取り組み】宿のオープンデータ1月分
宿のオープンデータ2月分
宿のオープンデータ3月分
宿のオープンデータ4月分 
宿のオープンデータ5月分
宿のオープンデータ6月分とこの半年の統括 
宿のオープンデータ7月分
宿のオープンデータ8月分
宿のオープンデータ9月 分
宿のオープンデータ10月,11月分

 

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✦集計項目と内訳
①泊数(1泊/2泊/3泊以上/5泊以上)
②滞在目的(仕事/視察・フィールドワーク/観光・レジャー/イベント)
③年代(60代以上/50代/40代/30代/20代/中高生/小学生/未就学児)
④男女比
⑤1グループの人数
⑥地方(北海道・東北地方/関東地方/中部地方/関西地方/四国地方/九州・沖縄地方/海外)
⑦移動手段(自家用車/レンタカー/公共交通機関/その他・不明)
⑧夕食
⑨つながり

①泊数

②滞在目的

③年代

④男女比

⑤1グループの人数

⑥地方

⑦移動手段

⑧夕食

⑨繋がり
⑨ (1)リピート率 *3回以上来てくれている人の割合
12月 23%
1月から合計 9%

⑨ (2)繋がり *繋がりや関係性のなかで宿を知り、来てくれたお客さんの割合
12月 54%
1月から合計 31%

(1)+(2)総計
12月 76%
1月から合計 39%

\NEW!!/
【番外編】1か月の宿で出るゴミの量
神山にはモノストックといって空き家掃除の際に出てきたまだ使えるモノを倉庫にストックして、町民が持ち帰って利用することのできる仕組みがあります。また、生ごみを堆肥化するコンポストを多くの家庭で使っていたり、ものを大切に使う、ゴミを減らす習慣が暮らしの中に根付いているなと思うことがいくつもあります。
宿でもコンポストを使ったり、無理のない範囲でゴミを減らせるよう使うものやゴミの出し方を工夫しています。ゴミの量を可視化して、意識をする、減らせる部分を探していくという意味も込め、12月の1か月に収集に出したゴミの量をカウントしました。

リサイクルプラスチック 5袋
可燃ごみ 4袋
カン 1袋
ビン 6袋
ペットボトル 2袋

事業所で出るゴミがどのくらいが一般的なのか検討があまりつきませんが、可燃ごみは意外と少ないのかなと思いました。瓶はお食事で出すお酒が瓶ものなこともあり、カウントしてみると改めてたくさん捨ててる…と実感します。気になった部分から減らしていける工夫が出来たらいいなと思います。

【12月まとめ】
12月の特徴は閑散期であること。これは他の事業者と話すなかでも、生活するなかでも感じることで、まちに訪れる人が減る時期です。
宿に来てくださるお客さんの数は少なくなる時期な一方、リピーターさんや関係性のなかで宿を選んでくれた方は76%となりました。
具体的には、12月に町内で開かれたイベントで来られた方々が多く、主には毎年県内で開催されて今年は神山まるごと高専が会場になっていた4K映画祭、城西高校神山校の学校祭である神農祭などに関連して利用していただいた方が多かったです。
12月に町内であったイベントはイン神山のカレンダーで一覧が見えるので、ぜひ見てみてください。
また、年末には宿で初めて町内在住の方対象のプランを実施し、普段関わりはあるけど泊まっていただく機会が少なかった身近な方々にも泊まっていただくことができました。
結果的に12月はつながりのある皆さん、イベントでの滞在、団体利用、の割合が高い一か月でした。また、4K映画祭の期間中の食事利用や町民プランとセットで夕食を利用していただいたので、宿泊者数に対しても比較的多くの食事利用をしていただきました。

【神先さんのコメント】

オープンデータが1年分たまり、1つのベースができました。過去のデータもいくつかありますが、詳しくまとめてこなかったので、まずはここ(2023年)を起点に今後のデータの蓄積を考えていきたいと思います。ユイナちゃん、お疲れさまでした。
1つ1つ見ていくと、
①泊数
ここは1泊が7割、2泊が2割、3泊以上が1割と、実感値と近かったです。ただ繁忙期と重なったり、団体の貸し切り利用が定期的にあるので、実際に個人の連泊を取りにくいという問題もあり、宿としては難しい課題ですが“連泊したいけどできない需要”をケアできる何かに対するアンテナは常に貼っています。
②滞在目的
仕事,視察3割、観光4割5分、イベント2割5分。思ったより観光が多かったです。何をもって観光という問題はありますが、やはり町を体験するコンテンツなどはもっと伸びる余地は大きいので、宿含め関係性のある方々と連携しながら町としての動きをつくっていく必要があります。イベントに関しても今年(2024年)はいろいろと企画しているのでここも取り組んでいきます。
③年代
集計データはとてもバランスよく勇気づけられる結果でした。どの年代の方にもある程度使いやすいように、施設の改修を重ねていきたいと思っています。
④男女比
ここは少し以外で女性の割合がもっとあるように思っていました。
⑤1グループの人数
1~2人が4割、3~5人が3割、6人以上が3割。ここもデータ的にとてもバランスがいいです。おそらく個人や家族が7割、団体が3割という感じで、滞在目的の割合との連動もあり、分析材料としておもしろいです。
⑥地方
関東が4割、関西2割、四国1割、海外1割。関西,四国は車で来れる距離なので、イベントと宿泊をセットで面白い体験ができるともっと伸びる気がします。ここは今年のイベント企画でデータの変化をみたいところです。海外の方々の割合はコロナ前と同じくらいになってきたので、ここも伸びてきそうです。
⑦移動手段
8割が車です。今は車がないと神山や徳島を効率的に回れないということなのかなと思いますが、自転車や乗り合わせのシステムなど、町全体の観光を考えるときによいワードになってきそうです。
⑧夕食
宿泊者と宿泊者以外で半々という結果でした。2023年の後半から夕食には力を入れ始めたので、ここのデータのとり方が今年は大きく変わると思います。まだまだ宿の食事の㏚が少ないという現実があるので、今年力を入れるところでもあります。
⑨繋がり
3回以上のリピートが1割、人の繋がりからの宿泊が4割ということで、ここがWEEKらしいデータだなと思います。常に宿に流れている安心感、安定感を支えるポイントでもあります。定期的に訪れてもらうには常に小さな変化を続けていくことが大切ですので、情報発信を含め今年も来てくださる方々、関わってくださる方々に真摯に向き合っていきたいと思います。
⑩ゴミ
新たに追加した項目で、ずっと取り組みたかったことでもあります。ゴミの量の相場がわからないのでとりあえず数値化してみていますが、やりたいこととしては単に宿泊や宿利用が増えるのと比例してゴミの比例曲線(?)を低くしていきたいということで、筋肉質な組織構成にしていきたいと思っています。(筋肉質な組織構成については今回は割愛)
ここにいると様々な地域でいろんな取り組みをされている方に出逢い、いろんな話を聞かせてもらえます。その中でゴミの話は隣町に上勝町のゼロウエストの取り組みもあることからよく伺っていて、宿としてもキエーロコンポストや梱包材や使わなくなったDM、ビン、廃材をできるだけ利活用しています。テーマは2回以上使う。それだけで単純にゴミが半分減ると思っています。
ありがたいことにコロナでリセットされた宿の売り上げは、毎年1.3~1.5倍のペースで伸びてきています。それに伴いゴミの量も増えていて(特にドリンクのビン関係)、胸がざわざわしてもいます。ゴミの量を数値化することでしっかりとそこに向き合い、頭と手を動かしていきたいと思っています。

パパっと振り返りましたが、今年はデータの活用や神山の他のお店などとの連携できるように動いていきたいと思います。集計の手間ももっと改善できるはずなので、そこもしっかりと。
今年も改善していくオープンデータをよろしくお願いします!

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1年間の集計から感じたことは、2つあって、1つは訪れる人の多様性です。集計の際には滞在目的を便宜上4分類(仕事/視察・フィールドワーク/観光・レジャー/イベント)にしてデータを取っていましたが、それをさらに分野わけすると、かなり多様になります。
長く需要があった地方創生にまつわる視察、町内の様々な取り組みに関連する滞在に加え、この1年に関しては神山まるごと高専の開校でさらに町へ関心をよせる人の幅が広がっていることを集計をとり実感しました。さらに観光利用には、移住を検討していて町の雰囲気を感じたい人、建築、町内の教育に関心がある方、石積みや自然、神山文字のようなマニアックな歴史などへ関心のある方たちも多くおります。観光とは違う文脈からの情報をきっかけに神山を知って旅行に来る方いるのは町のすごい部分で特徴だと思います。

2つ目は、町内の人とのつながりをきっかけに来てくれる方が多いことです。この町では人が人を呼んだというような言葉をよく聞きますが、「移住」にとどまらず「短期滞在」でも人が人を呼んでいると実感する結果でした。
このように人を介して繋がっていくことは、私達スタッフが感じているお客さんとの関係性のフラットの要素になっているのかなと感じました。また、団体利用や町内の人を交えたお食事の利用などは、こういった繋がりのなかで利用していただいている部分が大きく、宿は町にかかわるたくさんの方々のつながりに支えられているんだとも毎回感じています。

1年でデータを集め宿の内側を知ることや、私自身もオープンデータをもとに宿のことを人に話せる部分が増えてきたので、次ははじめのブログに神先さんが書いていた、地域の観光分野に活用していくというイメージに向かって、どのような切り口でデータをとるか、活用法などいろんな人の話を聞いたり、知識を得る時間ももてたらいいなと思います。

1/21 中野

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